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米国オハイオ州ケントにあるケント州立大学で院生活を送る現役留学生のとしえさんが不定期日記を書いて下さることになりました。留学生のキャンパスライフやプライベートってどんなものなんだろう? という疑問のある方はこのサイトを頻繁に覗いてみて下さい。とっても楽しい文章です。
■日記スタートの月 = 5月分の日記はこちらです! ■免許、日本食、授業、炊飯、洗面所騒動、ヤキトリ・・・、6月分の日記はこちら! ■ディナーパーティー、ルームメイト、車・交通事情、ショッピング・・・、7月分の日記はこちら! ■美容院、オリエンテーション、免許更新、ナイヤガラの滝・・・、8月分の日記はこちら! ■連続テロ事件について、アイスホッケー観戦・・・、9月分の日記はこちら! ■食欲の秋、ラジオ出演、パンプキン彫りコンテスト・・・、10月分の日記はこちら! ■コロンバスで友人と再会・・・、11月分の日記はこちら! ■冬休みを2週間後にひかえて、合わないメガネでドライブ・・・、12月分の日記はこちら! ■冬休み・カルガリー旅行記(連続モノ)、1月分の日記はこちら! ■アメリカの成績算出法、中国歴のお正月・新年会・・・、2月分の日記はこちら! ※感想・質問・励まし等、としえさんへの もお待ちしています。
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| #43. (2002年3月24日) ●ケンタッキー州に住む友人を訪ねて |
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今週から春休みです。私は毎週金曜日は授業がないので、実際は金曜日から春休みで す。そこで、ケンタッキーに住む友人を訪ねることにしました。彼女には今の大学に 来る前に会った以来、電話でしゃべるだけでした。ですから1年半以上ぶりの再会。 その当時は、彼女はオハイオ州のシンシナティに住んでいたのですが、今は、シンシ ナティから車で1時間ほどのところにあるケンタッキー州の結構田舎町に住んでいま す。私はそこまで車で行くことにしたのです。インターネットで調べると6時間運 転、260マイル(約420キロ)の旅。ほぼオハイオを南北縦断です。私は一人でそんな に長い距離、長い時間を運転したことがなかったので、結構心配だったのですが、全 行程を自分なりにどこのハイウェーをどこの出口で出て、どの道でどちらに曲がる、 と書いたメモを車の中に貼って、準備は完璧です。実は、自分一人でハイウェーを運 転するのも初めてだったので、結構ドキドキ…。友人とは6時半に彼女の家の近くの 「ウェンディーズ」で待ち合わせだだったので、家を12時に出て、途中の休憩時間を 加味すると、6時半には着く予定でした。前々日にガソリンは満タンにしたし、出発 当日も出発前にタイヤの空気圧とエンジンクーラの液の量を見て、実際にアパートを 出発したのは12時15分でした。出発当時は、私たちの地域はまたまたエリー湖寒波で 前の晩から大雪で、車から20cmほど積もった雪を掻き下ろすところから始まりまし た。 結果からいうと、「間違ったかな?」と思った事は何度かありましたが、なんと、一度 も間違えずに、しかも「6時35分」に待ち合わせ場所に到着しました。ウェンディー ズのある交差点に着いた時に信号で5分待たされたので、実に時間通りの運転だった わけです。一度だけ、これはインターネットの地図の指示ミスで違う出口に出てしま いましたが、すぐに間違いに気付き、軌道修正しました。 ところで、6時間一人で運転するのは、退屈なものです。アパートから一時間ほど運 転すると71号線という、コロンバスまで続くハイウェイを2時間走るのですが、これ が長くて長くて、ずいぶん退屈…。退屈とはいえ、結構緊張はしながら運転してまし た。そのため、途中周りの景色から雪が消えていることにも気付きませんでした。や はり少し南へ行くと、暖かいんですねぇ。同じオハイオでも、コロンバスまで行くと 雪はありませんでした。ケンタッキーに近づいた辺りは、すごく山道で何にもなく、 さみしげな道でした。でも、目的地にウェンディーズを見つけた時は、感激、感激! しかし店には友人の姿は見えず、時間どおりに着いたこともあり、何も注文せずに彼 女を待つことにしました。実は彼女、この日に日本から社長が急に来米することにな り、そのディナーに出席して欲しいと言われていて、「ちょこっと顔出してから行く わぁ」ということだったのです。でも、日本人の集まりで、「ちょっこと顔出して」 はできないでしょう。結局彼女は7時近くになって現れて、感激の再会です。 その後はおなかがペコペコだったので、彼女のアパートに戻ってから、食事に出るこ とにしました。この彼女のアパートに着いてびっくりすしたこと、それは、このア パートの間取りがボーイフレンドのアパートと全く同じなのです!もちろん置いてあ る物は違いますよ。でもドアの位置から窓の位置、棚の位置、台所バスルーム、ベッ ドルームの間取り、そしてスイッチの位置まで同じです。なんか、落着きます。使っ てある素材や模様まで同じなのです。これは作った業者が同じなのか、それともその 当時のはやりなのか、とにかく何から何まで同じです。ただ置いてあるものが違うの で(当たり前ですが…)、ごみを捨てるためにシンクの下の戸を開けてみたり(ボー イフレンドの家にはそこにごみ用の袋があるから)、お皿を取るのに違う戸棚を開け たり…結構不便なこともあります。 そんなわけで、食事に出かけることにしたのですが、シンシナティまで行かないと、 「こじゃれた」レストランがないので、1時間以上もかかって到着。もう9時ごろに なってました。おいしいといううわさのタイ料理のお店に入り、食事後はダウンタウ ンへ行き、前にも行ったことがあるばーへいったのですが、なぜかこの晩は年配の人 が多く、二人で少しがっかりして、別のお店へ(少し飲んでからですが)。そこは古 本が本棚にズラーと並び、お酒もコーヒーも飲め、ジャズの生演奏をしているお店で した。彼女もこのお店のことは知らなかったみたいで、ずいぶん気に入ってました。 チャイティーを飲み、12時を過ぎていたので帰宅することにしました。彼女は次の日 土曜日というのに、棚下ろしのために7時から仕事だったのです。アパートに戻ると 夜中の2時。私も6時間の運転で着かれていたので、ぐっすり寝ました。 この後の事はまた続きで。 |
| #42. (2002年3月18日) ●セントパトリックス・デイ |
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こんにちは。今日は3月17日の「セントパトリックスデイ」(St. Patrick’s Day) について書きます。「セントパトリックスデイ」はアイリッシュのお祭りです。昨日 は日曜日ということもあって、ボーイフレンドと二人でクリーブランドまでパレード を見に行きました。ボーイフレンドはお父さんの両親が二人ともアイリッシュ、お母 さんの両親のどちらかがアイリッシュで、4分の3アイリッシュです。今年はボーイ フレンドのお父さんの家族のビッグな集まりがアイルランドであるらしく、お父さん もこの夏はじめてアイルランドを訪れるそうです。 ボーイフレンドから聞いた面白い話。本国アイルランドではセントパトリックスデイ にパレードはしないそうです。友達から聞いた話では、今年から京都でもパレードが されるそうですが、一体誰がマーチングするのでしょう?アイリッシュがそうたくさ ん日本にいるとも思えないし。不思議なことです。 さて、2時4分(なぜ4分なのか?)からスタートということだったので、クリーブ ランドへはお昼前に到着し、軽くお昼ご飯を食べ、1時前から場所取りをしました。 場所はスタート地点から少し離れたところです。この日はみんな「緑」のものを身に つけます。緑はアイルランドの国花の「シャムロック」の葉っぱの緑色。シャムロッ クはクローバーに似た植物ですが、日本の「カタバミ」という植物に似てるような気 がします。このパトリックさんはアイルランドに初めてキリスト教を広めた人で、こ のシャムロックの三枚の葉っぱを使って、キリスト教の「三位一体」を説いたそうで す。というわけで、会場でも緑の帽子やラッパ、リボン、緑のカーネーションまで売 られていました。私は緑色のフリースと、薄い緑色のシャツを着ました。靴下も緑。 完璧です。髪の毛が緑の人や、顔中緑にしている人もたくさんいました。写真は見学 者ばっかり写ってしまいました。でも、みんな緑でしょ?
さてさて、パレードが始まりました。私達は通りから歩道一つ離れた建物の小高い植 え込みに陣取っていたので、そこに立つと、少し遠かったですがよく見えました。 「アイリッシュアメリカンクラブ」を始め、学校のブラスバンドなんかも参加して、 なかなか楽しかったのですが、風が吹くとものすごく寒くて、ボーイフレンドと二人 でがたがた震えながらの見学でした。で、そのうち耐えられなくなって(1時間以上 は見ました)、場所を離れ体を温めにコーヒーを飲みに行きました。 町では「グリーンビール」なるものが飲まれるのですが、私は’98年に一度飲んだこ とがあります。昨日も夕食のときに飲もうと思ったのですが、アクロンまで戻って来 て入ったパブにはグリーンビールがなくて、普通のビールで我慢しました。 今週の金曜日からいよいよ春休みです。ケンタッキーに住む友達のところまで車で出 かけ、1週間滞在する予定です。6時間の運転ですが、今から地図を眺めて、前の様に 迷わない様に(日記34参照)計画中です。また、その話も書きます。ではまた。 |
| #41. (2002年3月1日) ●スピーチパソロジー/クリニック |
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あっという間に2月が終わってしまいました。日本は、卒業のシーズンですね。とい うわけで、今日は、まじめな話をしましょう(いつもまじめな話のつもりなんです が)。この日記を書かせていただくようになってから1年近くになるのですが、私が どんな勉強をしているのか、も一つ分かっていらっしゃらない方も多いと思います。 最初の日記に「スピーチパソロジーの勉強をしています」と書きましたが、実際にど ういうことをするのか、知らない人多いですよね。では、今日はそのお話を。 この日記が始まったころが、ちょうど修士のコースがはじまったころでした。修士 コースを修了することと、国家試験に合格することと、350時間のクリニックが、ス ピーチパソロジストになるには必要です。この350時間も3ヶ所でのクリニックが必要 で、一つは大学内、後の二つは小中学校や病院などでの研修です。大学の学部のある 建物自体が、実はクリニックになっていて、子供、大人、お年寄りが毎日やってき て、クリニックを受けます。で、私たち学生クリニシャン(またはセラピスト)がそ のクリニックにあたるわけです。要するに「素人」です。でもやって来るクライアン トはみんなそのことを知っているので、大丈夫です。一応、勉強してから(あるいは しながら)ですので、安心してください。 さて、私が今学期担当しているのは、39歳の男性、いわゆる日本語で言う「自閉症」 (厳密に言うと、この訳は当てはまらないのですが)の人に言語とコミュニケーショ ンを、14歳の男の子に発音を教えています。はい、図々しくも、アメリカ人に英語を 教えているのです。勉強も大変ですが、このクリニックの準備も大変なんです。先ず 39歳の男性には毎週違った熟語カード、前置詞カードやパラグラフカードを作ってま す。それも、彼の興味のある内容を踏まえて自分で作ります。その後、必ずボーイフ レンドに内容をチェックしてもらって、実際に使います。でないと、ネイティブの人 にウソは教えられませんから。その彼が、昨日、初めてとも言うべき、クリニックを キャンセルしたのです!実は、今週の水曜日の夜から、「エリー湖寒波」に見舞わ れ、このあたりは大雪でした。水曜日の授業が終わってアパートに帰ると、学部から 留守番電話が入っていて、この39歳男性が天候を気にしていて、もしかしたら木曜日 のクリニックをキャンセルするかもしれない、とおかーさんから電話がありました、 との電話でした。だから、明日(木曜日)家を出る前にキャンセルされてないか確認 の電話をくださいとのこと。次の朝、9時20分に電話をすると、「キャンセルの電話 はまだないわよ」とのこと、で出かけたわけです。ところが、学校に着いたとたん、 「今キャンセルの電話があって…なんかあんたの電話待ってたみたいよ」と、その日 受付担当の友達がメモをくれました(留守番電話をくれた人とは別人)。「なんで私 が電話するの待ってるの?」なんか変な感じ。その後しばらくして廊下で担当のスー パーバイザーに会いました。彼女なんか怪訝な顔…。話を聞くと、彼女も同じような メモをもらったのですが、それには「トシエからの電話を待っていたが、かかってこ ないのでキャンセルする」と書いてあり、「なんのこと?」と彼女に聞かれました。 私は朝、受付に確認の電話を入れるように聞いていて、彼のおかーさんに電話をする なんて話聞いてません!で、二人で受付に行って「ちょっと説明してよ」と詰め寄る と、どうやら彼のおかーさんが勘違いしていて、昨日しゃべった受付の人が「私」だ と思ったらしいのです。だって、キャンセルするかどうか悩んでるのはそっちなの に、何で私が電話をしなくちゃいけないのでしょう?結局おかーさんの勘違いという ことになり、私もアパートに戻ってから電話をしておくことにしました。 夕方は中学生の男の子です。彼には無声音の「th」、「s」、それと「l」や「r」が 何度も出てくる単語を文章単位で発音できるように指導してます。これって、日本人 のわたしがやるのは大変なんです。「l」と「r」ですよ。このクリニックの間は彼に 「日本人は「l」と「r」の発音の区別ができないのよぉ」とは絶対に言わないように するつもりです。「もう10年も知ってます」って顔して指導してるのです。でも 時々、担当のスーパーバイザーが隣の部屋からやって来て、発音の間違いや、私気付 かなかった彼の間違いを指摘してくれます。隣の部屋では彼のおかーさんも見学して るので、緊張しますよぉ。昨日はもう一人アメリカ人の学生が見学してました。で も、ちゃんと彼の発音のおかしいの、指摘して直してあげてるのです。いくらネイ ティブのおかーさんだからといって、その音をどうやって出しているとか、間違って る人にどうやって指導するか、知らないですからね。昨日彼が苦労した発音は 「thesis」(論文)(発音がカタカナで書けない!)。なんべんやっても、 「the〜」って言った後に、なんか変な、「r」みたいな音が入るんです。でも、最後 には、「わかった!」って正しく発音してました。さて、来週も同じように発音でき るか…。 帰宅後、例の39歳男性宅へ電話をしました。別に私が悪かったわけじゃないですが、 一応お謝りをしておこうと思いまして。彼のおかーさんとは電話で何度か話したこと がありますが、感じのいいひとです。それに、このクリニックが効果をあげている、 といつも感謝されます。昨日もしばらくしゃべっていると、彼が電話に出たいといっ たみたいで、なんと彼と電話で話をしたのです!これってすごいことなのかなぁ。実 はこの日クリニックでやろうと思っていた事は、電話でのコミュニケーションだった のです。クリニシャンの一番大事なことは、クライアントとの信頼関係です。この二 人、少しずつ私に慣れてきた様です。 39歳の彼と電話で話したことをその後ボーイフレンドに話すと、「ちょっとジェラ シィ〜」って言ってました。クライアントが心を開いてくれたり、そのご両親がクリ ニックに満足してくれたとき、そして彼らが成果を発揮してくれたときが、スピーチ パソロジーの道を選んでよかったなぁと思うときです。 |