ELS 一覧

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2001年の5月から2003年の5月まで、丸々2年間、当時現役の留学生だったトシエさんが MIYACO に寄せて下さった日記です。当時から大分月日が経ちましたので、現在のアメリカ留学・生活事情にそぐわない箇所もありますが、当時の貴重な記録として、また、ひとつの読み物としてお楽しみ下さい。 【目次はこちらです】

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台湾人ルームメイトとの日常

#13. (2001年07月06日)

私のルームメイトは台湾人の女の子です。私と同じスピーチパソロジーを勉強していますが、彼女はすでに台湾でスピーチパソロジストとして働いていたので、私のように必須科目は取らなくてよく、去年から大学院で勉強しています。

歳は少し離れていますが、最初から気が合いました。一緒に暮らしてみると、日本人と台湾人は生活習慣が似てるような気がします。だからすごく暮らしやすいです。

生活習慣の違いといえば、彼女は便器のふたを使い終わっても閉めませんが、私は閉めてから流します。だから、彼女が使った後だと私はふたを開ける手間は省けますが、彼女はわざわざ開けるというわけです。きたない話でゴメンナサイ。

でも、どうしても1つだけ、前から気になっていたことがあります。それは、彼女は「ブロッコリーの茎」を捨てるのです。

アメリカではブロッコリーは安い野菜の1つです。しかも日本のものよりかなり茎が長いまま売られています。

私はこの茎も食べるとおいしいのを知っていたので、毎回ブロッコリーを買ってきたらまず茎から調理します。外の皮は硬いので、その部分だけ削り取れば、あとは野菜炒めの具として重宝します。

ところが私のルームメイトは、この大事な茎の部分を毎回捨てているようなのです。最初のころに彼女が言ってました。「台湾ではブロッコリーってとても高いの。だから(自分の国では)あんまり使わない」と。そう、彼女はブロッコリーのこと、よく知らないのです。でも、よく中華料理にブロッコリーって入ってますよね?

今日も、彼女は私が勉強してる間に昼ご飯を作ってました。そのときは何気なく「あ~、ブロッコリー炒めてるな…」ぐらいに思ってました。彼女が終わって、私も昼ご飯の準備にかかると、なんとごみ箱に大きなブロッコリーの茎が捨てられているではありませんか!

「やっぱり捨ててる…」私はどうしてもそのブロッコリーがもったいなく思えて、食べたくて、何度もごみ箱から拾い上げてはまた戻し、拾い上げて「もったいない…」とつぶやいては戻しを繰り返してました。

確かに彼女がお金を払ったものなので、彼女がそれをどう使おうと勝手ですが、地球の資源のことを考えれば(大げさな…)、このブロッコリーの茎でさえも、無駄に使ってはいけないと思いました。そしてとうとう、「あ~ん、もったいな~い! まだ食べれるぅ~」と台所で叫んでしまいまいした。

すると、彼女は非常にやさしい人です、自分の部屋から飛び出してきて「どうしたの? 何か叫んだ? 大丈夫?」ときいてくれました。私はこれはチャンスと思い「質問。あなたって、ブロッコリーの茎捨てる?」と尋ねました。すると、「うん」という返事。

そこで私は、ブロッコリーの茎はちゃんと食べられるもので、ここにいっぱい栄養が詰まってんのよ、捨てちゃだめ!上の部分より苦くないし、おいしいんだから…。と説明しました。

彼女は「知らなかった…」っと言ってました。で、私は、「あの~この茎もらっていい? 洗ったら食べられるから」と尋ねてみました。「気にならないんだったらいいわよ」と快い返事。これって私、かなり「いじましい」ですか? 私たち大金持ちじゃないんですから、これくらいの「ケチケチ」生活しないと。

もう1つ彼女に教えてあげたことがあります。で、今は彼女もそれを実行してます。それは「ねぎ」の根っこの部分を切ったものを水栽培するともう一度、二度ねぎが収穫できるというものです。実際、細めの「いいねぎ」が収穫できましたよ。彼女も真似してます。

「これからはねぎ買わなくて済むね」それはないやろ…。ある日彼女のねぎの横を見ると「しょうが」のかけらが一緒に水につけられているので「これって、しょうが?」と尋ねると「そう。台所においてたやつに芽が出てきてたから、やってみようと思って」という答え。

そう何でもかんでもねぎのようにはいかないと思うのですが…。ま、何が出てくるか楽しみにしていましょう。
【第14話へ】

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