僕はホストファミリーには恵まれたわけですが、運の悪い生徒もいました。家の中に蚤が住みついていて身体中痒いと嘆いていた女の子もいましたし、毎日の食事が常にお菓子という女の子もいました。
まあ、毎日の食事がお菓子だったという子の場合、そうなってしまったことには理由があるのです。はじめてホストファミリーに会ったとき、「どんな食べ物が好きなの?」と聞かれたのだそうです。ただ、実はこの時、ホストファミリーのほうは「食事の際には毎日あなたの好きなものを出してあげるわ。どんなものが好きなの? なんでも言ってごらんなさい」と、こう言っていたわけです。
ただ、その子にはそこまでの英語を理解する力がありませんでしたから、唯一わかったのが「どんな食べ物が好きなの?」という部分のみ。好きなものといえば菓子全般だったため、そう答えてしまったわけです。
ホストファミリー大変驚いていたそうです。何度も「お菓子?」と聞き返されたとのこと。その子は、(なぜお菓子が好きなことがそんなに驚きを呼ぶのだろう・・・)と思いながらも Yes と繰り返し答えたのだそうです。
おそらく、ホストファミリーは目を丸くして「お菓子? お菓子でいいの? そういう食生活をしているの??」などと確認していたのでしょう。それに対して断固且つ連続的にYes と答えていたものですから、結果的にその日からの食事がお菓子になってしまったわけです。
ちなみにその子は内気な性格で食事を変えて欲しいと言い出すことができず、毎日お菓子を食べながら悩み続け、悩んだせいか菓子の食べすぎか、胃を痛めたとききました。
こんなのはまだ笑い話で済みますが、ホストファミリーをカンカンに怒らせてしまった留学生もいました。その生徒のステイ先にはデカいゴキブリがよく出没していたそうなのです。生徒はスプレー式の殺虫剤を購入し、ゴキブリを見つけては噴射して過ごしていました。ただ、そのゴキブリというのが並みのゴキブリとは比較にならない生命力で、殺虫剤をふりかけられてもどこ吹く風で逃げてしまい、しばらくするとまた出没してくるという始末。そこで彼はあろうことか、殺虫剤を吹きかけながら、同時に霧状の部分にライターでカチリと火をつけてしまったというのです。火炎噴射です。ゴキブリは一発で動かなくなったといいます。但し、当然、カーペットやソファに跡が残り、それを見つけたホストファミリーが本人に尋ねました。「どうしたのこれは?」、「いやちょっと、殺虫剤に火をつけて噴射してみただけなんですけど・・・」
ホストファミリー大激怒。彼は追い出されていきました。いくらゴキブリ退治のためとはいえ、一歩間違えば火事になりかねない行為。 まあこの処置は仕方ありませんよね。
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