ELS 一覧

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2001年の5月から2003年の5月まで、丸々2年間、当時現役の留学生だったトシエさんが MIYACO に寄せて下さった日記です。当時から大分月日が経ちましたので、現在のアメリカ留学・生活事情にそぐわない箇所もありますが、当時の貴重な記録として、また、ひとつの読み物としてお楽しみ下さい。 【目次はこちらです】

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アパートをかりたらまず...

#2. (2001年5月19日)

はぁ~…引越しから1週間たち、なんとか落着いて生活できるようになりました。と言っても今日やっと完了したと言う感じ。今日はその「大変」の一部を書きます。

前回「本日また朝から大変だった」と書きましたが、15日の昼の2時ごろ、急に電気が止まってしまったんです。テレビがついていただけだったのでブレーカーが落ちたとも考えられず、不思議に思いアパートの事務所に向かいました。当然「ブレーカー落ちたんちゃうん?」(何で関西弁なんでしょう?!)と言われましたが、ブレーカーは全部「ON」になってました。部屋中をぐるぐる見ている間に、事務所の人に、「ここへ引っ越してくる前、電気会社に電話した?」ときかれました。はぁ? 何それ? 電気代家賃に含まれて…ないよね。そっか、忘れてた…。

で、実はその日まだ電話がついてなかったので、公衆電話から申し込みました。名前を言えばすぐにつないでくれると言うことでした。私は早く電気がつながって欲しい気持ちから、電気会社の人が「今日の午後5時」と言ったのを、電気が点く時間だと思いこんでしまいました。そして、夕方5時を待ってました。しかしいくら待っても電気は点きません。アメリカのことだからきっちりした時間に点く方がおかしいと思い、7時まで待ちました。でもやっぱり点きません。

で、もう1度電気会社に電話してみました。すると当然別の人が出て、「電気会社の事務所に行って申し込まなきゃだめよ。5時って言ったのは事務所が5時に閉まるってことじゃない?」ですと…。「明日申し込むといつ点きますか?」と尋ねると「次の日」と言われました。が~ん! 外はだんだん暗くなるし、しかもキッチンのコンロはガスコンロなので料理もできません。冷蔵庫の中のものはどうなるんだろう? ぎゃ~真っ暗はいやぁ~! 心配して夕方来てくれたボーフレンドに何も作ってあげられず、しかも次の日に夕飯をご馳走する約束をしてました。それも延期せざるをえません。キッチンで食パン3枚食べて、彼は帰りました。あ~惨め…。

夏時間の現在は夜の9時ぐらいまでは明るいですが、それでも夜は真っ暗です。仕方ないので、トイレに行く度にろうそくを持って、まるで中世のお屋敷のような生活をしました。朝が待ちどおしかったです。次の朝、アパートの事務所に行って賃貸契約書をもらい(電話でこれがいると言われたのです)、電気会社に向かおうとしました。で、賃貸契約書の話をすると、「そんなの要らないわよ!電話で申し込みできるのよ。それに去年の12月までその部屋には人が住んでたんだから、電気が切れるなんてありえない」というのです。

この彼女は前の日に事務所にいませんでした。アメリカのアパートでは人がいなくなったからといってすぐに電気を切ったりはしないそうです(日本でもそうなんでしょうか)。早速彼女が電気会社に電話してくれました。そして、向こうの手違いであることがわかり、電話で名前や住所の確認をされ、「明日の朝8時から夕方の4時までに点きます」とのこと。でも、しっかり100ドルのデポジットを取られました。その日の晩はまた不安のうちに過ぎました。

そしてまた次の日、朝の9時の時点でも電気は点かず、私はろうそくを灯しながらシャワーを浴びました。シャワーから出てくると、何かリビングが騒がしいのです。そしてリビングへ行くと、なんとテレビがついてました!!! お~神さまありがとう。急にキリスト教信者になりました。朝の9時に点けば大したものです。

約43時間、電気のない生活をしました。スイッチをひねればテレビや電灯が点く生活に慣れてしまうと、それが当たり前に思えてきます。文明のありがたさを感じました。それと、アメリカという国は何でも自分で「やらないといけない」国です。と言うより、個人がしっかりしてないと誰も助けてくれない国です。例えば、銀行や大きな会社でも平気で間違いを起こします。学校の請求書や銀行の明細書はしっかり自分で確認しておかないと間違いはざらに起こります。私なんて以前奨学金の手続間違いで政府からお金を借りてました。でも、それは何年もたって間違いだとわかりました。本当は私のビザではアメリカ政府から借金なんてできないのです。アメリカで生活していると人間強くなりますよ。確かに、多少疑い深くもなりますが…。

それではまた次回。【第3話へ】

カリフォルニアミラマー大学

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